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山陰の“小京都”津和野の鷺舞

松江生協病院 細木 政利

 島根といえば出雲大社が全国的には知られているが、この山陰シリーズ初回に登場する、山陰の小京都といわれる津津和野は東西に細長い県の西端に位置する。

 津和野のお祭りとして紹介する鷺舞は、七夕の伝説が由来ともいわれ、国指定・重要無形民族文化財に指定されている。鷺舞は京都から山口を経由して移ったもので、昔、京都・祇園会(ぎおんえ)の式典としてあったものを戦国時代に西の京都、山口の八坂神社に伝習したものである。その当時(1542年)の津和野城主 吉見大蔵正頼が大内義興の息女を迎えたことから、疫病鎮護のため山口祇園会より伝習され、それ以来津和野では古式の鷺舞が演じられ、優雅な姿を今日も披露している。

 歌と鐘、太鼓、鼓などの囃子に合わせて雌雄2羽の白鷺が羽を左右に広げ、膝を屈伸しながら、まわりをゆるやかにめぐり、最後に雄鷺が羽をすぼめて雌鷺に寄添って肩に手をかけて終る。この白鷺の周囲を、赤毛をかぶった棒ふりが首を上げたり下げたりしながら悪魔払いをする。この鷺舞いは古式そのままを伝え、7月20日と27日の弥栄神社の例祭に、町内の決められた場所で舞うのである。

 また、SLファンに喜ばれる「SLやまぐち号」が、土曜・日曜を中心にJR新山口駅から津和野まで1日1往復している。SLロマンの乗車はたまらない魅力であろう。

(会報JAMT 2004年03月号掲載)



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