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隠岐名物牛突き

松江生協病院 細木 政利

 島根県・島根半島の沖合い約40〜80kmの日本海に隠岐諸島があり,島の重要無形文化財に指定された観光名物として,牛突き(闘牛)が開催される。承久の乱(1221年)で隠岐へ流された後,鳥羽上皇を慰めるために始められたのが起源とされ,約780年の伝統を誇り,日本で最も古い歴史をもつとされる。

 勝敗を握る綱取り男の厳しいかけ声に鋭く削った角で突き合い巨体(800kg〜1,000kg)をぶつけ合い,血を流しながらの勝負が数十分,時には1時間にも及び,そのスリルと興奮は一方の牛が悲鳴をあげて逃げ出した瞬間頂点に達する。

 都万村佐山牛突き場で,毎年9月1日に開催される「八朔(はっさく)大会」は,隠岐「牛突き」を代表する最も歴史のある大会である。この大会は昔から,壇鏡(だんきょう)神社 八朔祭の祭典として行われているもので,大会前日からの準備などのしきたり,牛の参詣,宴席,出祝い式など,貴重な文化が継承されている。

 五箇村で毎年10月13日,一夜嶽(いちやだけ)神社の奉納行事として開催される「一夜嶽牛突大会」は,都万村の「八朔大会」と並んで,隠岐「牛突き」を代表する大会であり,本場所大会として隠岐独特の絢爛豪華な土俵入りも披露される。

 一度,巨体がぶつかり合う迫力ある闘いを体感されてはいかがだろうか。きっと感動されることだろう。

(会報JAMT 2004年04月号掲載)



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