世界自然遺産「屋久島」

鹿児島市医師会病院　原田 佳代子

　1993年に世界遺産に登録された屋久島は、樹齢7200年といわれる縄文杉や九州最高峰の宮之浦岳（標高 1935m）をはじめ、1500mを越す山々がそびえており、九州の高峰の上位7位までがこの島に集中していることから「洋上のアルプス」とも呼ばれています。

　屋久島といえば、屋久杉が有名ですが、宮崎駿監督の映画「もののけ姫」の舞台設定のひとつとなった白谷雲水峡が人気スポットとなっています。

　ここは、屋久島の植物を誰でも鑑賞できる原生林で、屋久杉だけではなくコケや着生植物も多く、水・空気までもが緑・緑・緑の一色！異空間にタイムスリップしたような非現実的な気分を味わえます。

　写真は、400m×200mの巨大な一枚の花崗岩の上を流れる落差60mの「千尋の滝」で、リポビタンＤのコマーシャル「ファイト〜一発！」の撮影が行われたところでもあります。他にもたくさん屋久島の魅力はありますが、もう一つ忘れてはいけないのが「ヤクザル」です。

　ここ屋久島の人口？は、「猿２万、鹿２万、人２万」と言われています。特に「ヤクザル」は、観光客の餌目当てに、車のボンネットに乗ったり、窓ガラスからの侵入を試みたり…と、人を恐れないため、追い払うのが大変です。

　自然に満ち溢れた世界遺産屋久島で、「もののけ姫」の世界に浸ってみませんか？

（会報JAMT 2006年3月号掲載）