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世界文化遺産「白川郷、五箇山の合掌造り集落」

合掌造り 集落が1995年12月にドイツのベルリンで開催された第19回世界遺産委員会で文化遺産として登録されました。国内では、白神山地、屋久島、姫路城、法隆寺、京都に次いで6番目の世界遺産です。集落は今後、住民が生活を営みながら、人類共有の遺産として保護、保存されることになりました。

 高山市から西へ50kmほど車を走らせると白山の山なみが迫って庄川の上流に出ます。その峡谷側に大小の集落が散在するのが白川郷の村々です。

 「合掌造り」とは、木材を梁の上に手の平を合わせたように山形に組み合わせて、釘は使わず、縄とネソと呼ばれるマンサクの木を使って建築され、屋根は、およそ60度の角度を持ち、冬季の雪が滑り落ちやすいように勾配の急な茅葺きを特徴とする住居です。

 家屋の一階には、囲炉裏があり、たちのぼる煙や煤が家屋内部の柱や梁に付着して湿気や虫害から守る役目をしています。屋根の両端が本を開いて立てたように三角形になっているのが特徴で、積雪が多く、雪質が重いという白川の自然条件に適合した構造に造られています。

 また、建物は南北に面して建てられており、これは白川の風向きを考慮し、風の抵抗を最小限にするとともに、屋根に当たる日照量を調節して、夏涼しく、冬は保温されるようになっています。

 雪の中に閉じ込められるため、生活の場と仕事の場が一つになっており、厳しい自然の中で生活を営んだ人々によって、長い年月をかけて生み出された叡智の結晶です。

(会報JAMT 2006年5月号掲載)



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