臨衛技法改正について (5/5) |
今回の法改正は35年間の懸案であっただけに,日本臨床衛生検査技師会及び日本臨床検査技師連盟の努力には大いに感謝し,共に万歳を叫びたい。しかし,この要因には公明党上田勇衆議院議員との出会いが極めて大きかったことを記しておきたい。 それは,平成14年1月17日の出来事であった。当日,公明党神奈川県本部の“新春の集い”に招待された神奈川県医学検査連盟は,私を含め3名の役員が出席した。 このような場合には,いつも即対応できるように,簡略化した法改正要望書をポケットに忍ばせてあった。開宴前に公明党神奈川県本部代表の上田勇衆議院議員に初対面の勇気を出して,2〜3人で談笑中の同議員の前に進み,自己紹介と“新春の集い”にご招待いただいたお礼を述べたあと,「実は私たちは現在,身分法の改正をお願いしておりますので,上田先生にもぜひお骨折りをいただきたくお願いいたします。この封筒の中身はその要望書が入っておりますので,よろしくお願い申し上げます。」と伝えた。 これに対し,上田勇衆議院議員はすかさず名刺を出され,“新春の集い”への出席へのお礼を述べられたあと,「どんな要望書ですか」と中身を確認され,「無資格者でもできる臨床検査とは大変なことですね。勉強させてください。」と付け加えられ,「いまどきこのような法律があるなんて」と大変驚いておられた。私どもからは法改正5項目の改正点を説明し,ご理解していただいてその場は終わった。 間もなく開宴された席上では,ご臨席された神崎公明党代表や松あきら参議院議員にも同じ要望書を手渡してお願いすると,親身になって聞いてくださり,大きな味方を得た気分であった。
平成14年2月初旬に,近いうちに国会で法改正に関して上田議員の発言の時間があるとの連絡を上田議員事務所から受けた。また,このために要望内容の詳細について懇談したいとの要請を受けたが,日程調整がつかないまま国会での質問の日がきてしまった。その日は3月4日,衆議院予算委員会第5分科会でのことであった。
上田議員はどこで,いつの間に勉強されたのか,予算委員会第5分科会での厚生労働省との討議は見事なものであった。厚生労働省内に「臨床検査技師,衛生検査技師等に関する在り方等検討会」の設置を取り付け,このことが発端となり法改正が実現したのである。 |
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